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資格は本当に必要か。資格コレクターはメタゲーム敗者!?

「おまえ今期の目標に資格の取得がはいってないぞ!」

 

資格をほとんどもっていないオジサンマネージャから指摘がはいった。

おそらく自分の評価に影響するのだろう。 

 

でも本当に資格って必要なのだろうか。

これを機に考えてみよう。

 

資格で儲かるのは自分ではなく資格業者

そもそも資格は何のためにあるのか。

卑屈な自分が真っ先に思いつくのはこの理由だ。

そう、資格をつくっている業者が儲けるためである(笑)。

 

実は僕が働いているIT業界というのは資格だらけなのだ。

情報処理技術者試験(受験料:5,700円)、オラ○ルマスター(受験料:22,260円)、Javaアソシエイツ(34,230円)...etc

こうしたスキルアップ信仰によってサラリーマンの雀の涙ほどしかない手取りからさらにお金をまき上げようとどこも必死なのである。

それでこの資格たちを一生懸命勉強して合格したあかつきに、アサインされるプロジェクトでメインとなる技術がCOBOL※だったりするから世の中とは酷く残酷なものである。

※"シーオボル"ではなく"コボル"と読む。プログラミング言語の化石的存在。

 

資格の本質は第三者による専門性の保証

自分にとって資格はどんな意味があるだろうか。

結局のところ、資格とは第三者による専門性の保証である。

例えば、オ○クルの資格をもっていれば「こいつオ○クル最低限の素養はありまっせ!」とオ○クル社、すなわち第三者的機関が保証してくれるのである。

まあ要するにみえづらい専門性というものを"オ○クルマスター"とか"プロジェクトマネージャ"とかラベルをつけて可視化しているのだ。

 

だから企業は人を採用したり、プロジェクトメンバーを選んだりするときは、「今回のプロジェクトは大きな案件でJavaとオ○クルを使うから、プロジェクトマネージャとJavaアソシエイツとオ○クルマスターの資格取得者をアサインして…」みたいなやり方ができる。

専門性の中身がよくわかっていなくてもラベルをみれば良いわけだから採用する側からすれば楽ちんなのである。

おまけに第三者が専門性を保証してくれているので失敗したときの言い訳としても申し分ない。

 

ということは、資格をとればたくさん仕事がもらえてハッピーになりそうだが、実はここに落とし穴がある。

 

資格コレクターは陥る3つの落とし穴

1)資格は仕事の成果に直接的には寄与しない

実ほとんどの場合、資格を取得したところでそれだけでは目の前の問題は解決しない。

 

かつて僕の先輩にハイパー資格ホルダーがいた。

情報処理技術者試験は全てコンプリートしていたし、オラ○ルベンダー系の資格もいくつかもっていて、おそらく20ちかくはもっていたのではないだろうか。

しかし、資格は現実の前で無力である。

彼はクライアント先のスーパーアルファロジカルターミネータ部長から浴びせられる無理難題な要望に心を病み、再起不能になってしまった。

 

「理屈を知っていること」と「実行できること」はまるで違う。

ナンパに関する知識をいくら仕入れたところでナンパできるようにはならないのと同じだ。

現実世界に対処するのはペーパーテストを解くほど甘くないのである。 

  

2)資格は他人のルールで勝負するゲーム

資格をとるというのは他人が決めたルールで勝負することに他ならない。

要するに代替可能なのである。

人的資本の価値も需給で決まるので、もっと安い単価で働いてくれる資格保持者がいれば、事業者は当然そっちを雇うようになる。

既得権益に守られているか極めてハードルが高い資格でない限り、競争に巻き込まれるのが避けられないだろう。

つまりメタゲーム的な観点からするとほとんどの資格は微妙なのである。

www.onclog.com

 

それによく考えてほしい。

恋愛シーンで「あたしの彼氏の条件はね。年収1000万、身長180センチ越えの細マッチョイケメン(ハァト)」と言われたら、あなたはこの女性を恋人として良好な関係を築くことができるだろうか。

おそらくできない。

ビジネスも意外とそんなもんである。

資格という肩書でしかビジネスパートナーを選べないような人と仕事してもだいたいうまくいかない。

あれこれつつかれて妥協に妥協を重ねたクソプロダクトが出来上がり、挙句の果てには責任のなすりつけ合いが始まる。

肩書きや資格にこだわるということは、自分の軸がないのと同義なのである。

 

3)資格は勉強のペースメーカーにはならない

「資格は勉強のペースメーカーになる」

一見まともっぽい主張である。

実は僕も以前にやろうとしたのだが、資格試験に申し込んでもまったく勉強しなかった(笑)。

残念ながら人間は必要性に迫られなければ勉強しない生き物だ。

資格を取得した先の強力なインセンティブを具体的にイメージできない限り、めんどくさい勉強を頑張れないのである。

資格がペースメーカーとして機能するのは、いきたい部署に異動できるとかやりたいプロジェクトに参画できるとかボーナスが跳ね上がるとか、そうした強力なインセンティブがあるときだけだ。

そこに繋がらない資格などただのラベル収集に過ぎない。

  

まとめると、

・資格取得が参入障壁となるビジネス(医者や弁護士など)のときのみ取得する

・それ以外の資格は基本的にはいらない

・資格に投入するコスト(主にお金と時間)にリターンが見合うときだけ取得する ※実際はほとんどない

というのが僕の「資格」に対する結論である。

 


おしまい

 

参考